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3Dスキャナとは?CAT?RE?

3Dスキャナとは?CAT?RE?

みなさんは「3Dスキャナ」「CAT」「RE」という言葉を聞いたことがありますか?「3Dスキャナ」は耳にしたことがある方も多いと思いますが、「CAT」や「RE」という言葉には馴染みがないかもしれません。本コラムでは、これらの技術について簡単にご紹介します。

3Dスキャナとは

3Dスキャナは、現実に存在する物体をデジタルデータとして取り込むための機器です。その名の通り、物体を3次元的にスキャンし、データ化する技術を指します。実は「3Dスキャナ」という名称は比較的新しく、以前は「非接触3次元測定機」や「デジタイザ」と呼ばれていました。

3Dスキャナには、微小エリアから広大なエリアをスキャンできるものなど非常に多くの方式があり、製造業や土木・建築分野だけでなく、医療、アート、ゲーム、さらには捜査など、多岐にわたる分野で活用されています。近年では低価格な機種の登場や、スマートフォンでも3Dスキャンが可能になるなど、とても身近な技術となっています。

CAT(Computer Aided Testing)とは

CATは「Computer Aided Testing」の略で、3Dスキャンしたデータを用いて「測定データと設計データの比較検査」を行う技術です。例えば、複雑な曲面を持つ形状では、ノギスやマイクロメータといった従来の接触式測定機では正確な測定が困難です。しかし、3Dスキャナを使用すれば形状全体を点群データとして取得できます。この点群データを設計時のCADデータと照合することで、どの部分にどれだけの誤差があるかを視覚的に把握することが可能です。

RE(Reverse Engineering)とは

REは「Reverse Engineering」の略で、「3Dスキャンしたデータから3DCADデータを生成する技術」を指します。「スキャンしたデータはそのまま利用できますか?」という質問をよくいただきますが、基本的にはそのままでは扱えません。例えば3Dプリント目的であれば欠損部分を補う程度で済む場合もありますが、設計や加工、解析などに利用する場合はCADデータ化が必要です。

REでは「CADに変換」するというよりも、「CADで作り直す」という表現が正しく、単純にスキャンデータをCADに変換することは難しいです。また、一口にREといっても手法にはさまざまな種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。主な手法として次の4つがあります。「①完全自動RE」「②半自動RE」「③トレースモデリング(3DCADモデリング)手法」「④手動面貼り手法」です。これらは一概にどの方法が良いかというよりも目的に応じて使い分けることが重要になります。スキャンデータの形状再現や設計変更、高品質な曲面の再現など、目的と用途に応じてこれらの手法を選択する必要があり、それぞれに利点と注意点があります。この様に、用途によって最適な手法やソフトウェアが異なるため、ご不明点があればぜひご相談ください。

いわてデジタルエンジニア育成センターでは、3DスキャナやCAT・REソフトウェアの使い方から必要な知識などについて講習会やセミナーを開催しています。企業様の相談も受け付けておりますので、ぜひ、お問い合わせください。